2014 年 5 月に公開スタートした、モテたい輝きたい女性のための恋愛情報サイト恋愛術のモテージョ。今すぐ使える実用的な恋愛テクから、おもしろいけど使えないかもなネタ的テクまで、幅広く楽しめます。コンテンツは毎日更新し、2016 年 7 月現在は約 2000 ページの女性向け恋愛・占い・婚活・美容記事を配信しています。
今回は、株式会社 amaze の WEB ディレクター奥山 修平氏にコンテンツ ユニットを使ってのベスト プラクティスをご紹介いただきました。

2014 年 5 月に公開スタートした、モテたい輝きたい女性のための恋愛情報サイト恋愛術のモテージョ。今すぐ使える実用的な恋愛テクから、おもしろいけど使えないかもなネタ的テクまで、幅広く楽しめます。コンテンツは毎日更新し、2016 年 7 月現在は約 2000 ページの女性向け恋愛・占い・婚活・美容記事を配信しています。
今回は、株式会社 amaze の WEB ディレクター奥山 修平氏にコンテンツ ユニットを使ってのベスト プラクティスをご紹介いただきました。


1. 関連コンテンツ ユニット導入にあたっての経緯
amaze では長期的に収益を増大させていくため、継続的なサイトの最適化を行っています。ちょうど Inside Adsense でも紹介されていた Long-term Revenue Framework をベースにした運営です。

「ユニーク ユーザー数の拡大」は新規コンテンツの追加によって、「ユーザーのリピート回数の増加」はコンテンツの質の向上によって日々改善を図っています。

また、「訪問あたりのページ ビュー数」を増やすためには、主に関連記事同士の内部リンクを充実させることで対応しています。

方法は以下の 3 つです:
  • 全記事に付けられたタグにもとづき関連記事を表示する、自動抽出型の関連記事ボックスの設置
  • ライターによる、関連記事への文章内での誘導リンク
  • ライターによる、まとめページの作成
しかし
  • タグによる自動抽出では、人間が見て「次に読むべき記事・読みたい記事」とは必ずしもなっていない
  • 人力での作業では、精度は高いが過去の記事(その時点で公開済みの記事)にしかリンクを貼れない
  • 人力での作業では、サイトのページ数が増えれば増えるほど作業の難易度とコストが増えていく
という問題があります。

「これを解決するためには、自社で高精度の関連記事収集プログラムを開発するしかないのか」と思っていたところに登場したのが関連コンテンツ ユニットでした。


2. 実装のしやすさ
モテージョでは PC 版とスマートフォン版の 2 種類のデザインがあります。実装はそれぞれについてコードを発行して出力場所に貼り付けるという、いつもの Adsense コードの実装手順だったため簡単でした。

PC 版ではコンテンツ カラムの横幅で設定したカスタムサイズで発行し、スマートフォン版はレスポンシブ タイプで実装しました。実装場所は、PC 版・スマートフォン版共に記事本文直後のアドセンス広告のすぐ下です。


3. サイトのページ ビュー数や滞在時間へのインパクト
2016 年 5 月 12 日に関連コンテンツ ユニットを実装したため、2016 年 4 月 1 日~4 月 30 日を実装前の 30 日間、2016 年 6 月 1 日~6 月 30 日を実装後の 30 日間としてデータを比較しました(GW の 5 月第一週は通常より多くのアクセスがあったため、その期間を避けての分析です)。

その結果、ページ ビュー数は +28 %、平均セッション時間は +37 %という素晴らしいものでした。

ユーザーの 1 訪問当りの閲覧ページ数(ページ/セッション)が +20 %となったこと、サイトへの訪問数は 6 %の増加のみであったことから、このページ ビュー数増加の主要因は関連コンテンツ ユニットによる回遊効果と考えられます。

モテージョではサイト公開以来、おかげさまで着実に PV 数を伸ばしておりますが、1 ヶ月の増加率は 0~2.3 %でしばらく推移しておりましたので、この急激な PV 数の上昇にはスタッフ一同非常に驚きました。

ユーザーのデバイスごとに見てみると、表 1 のように、スマートフォン版での効果が PC 版ユーザーの 2 倍近く高いことがわかります。

 表 1.デバイスごとの効果
モテージョは扱うジャンルが恋愛コラムという特性上、10~30 代の女性をメイン ターゲットにしており、スマートフォン ユーザーからのアクセスが圧倒的に多く、全アクセスの約 90 %を占めています。そのため、amaze で運営しているメディアの中でも関連コンテンツ ユニットの効果は恋愛術のモテージョが最大となりました。


4. ユーザーのリピート率の変化
分析セグメントを新規ユーザーとリピーターに分け、平均セッション時間とページ/セッション数について変化量を調べたところ、新規ユーザーとリピーター共に大きな増加が見られました(表 2)。


関連コンテンツ ユニットによる回遊効果は新規・リピーター共に効果があると言えます。

表 2.新規とリピーターに対する効果
また、ユーザーのリピート率の変化を調べるためにコホート分析を行いました。ユニット設置前の 1 週間にサイトに初訪問したユーザーを 1 つのコホート(グループ)とし、設置後の 1 週間に初訪問したユーザーを 2 つ目のコホートとし、その後のユーザーの定着率を両コホートについて比較しました。

その結果、ユニット設置後にサイトに初訪問したユーザーの方がサイトへの定着率がわずかに高いことがデータから示されました(図 1)。

リピート率の変化はページ ビュー数や平均滞在時間の増加量に比べると少ないものでしたが、長いスパンで考えるとこの上昇はサイトに多大なリピーターを獲得する効果が期待できそうです。
図 1.リピート率の変化
5. 広告表示回数、関連性、広告の質

実装後に関連コンテンツ ユニットの精度を確認しましたが、、文章の内容を理解したうえでのリコメンドになっているのが確認できました。

実際に、直帰率 5.95 %減、離脱率 16.56 %の低下というデータからも、以前のタグに基づく関連記事ボックスよりもこのユニットの性能が高いことがうかがえます。

また、ユニットには関連記事だけでなくサイトの人気記事もピックアップされているようで、関連コンテンツだけでなく人気記事ランキングの一面も併せ持っているように思われます。スマートフォンでは記事直後のエリアは限られているため、一か所に関連記事と人気記事が表示されるのは効果的です。

一方、広告の表示回数は 71 %も増加しました。これはユニット内に表示されるコンテンツとして、サイト内の関連ページ 18 個、広告 2 個が表示されるためで、これまで 3 個/ページの広告表示が 5 個/ページに単純に増えたことによる増加と、回遊効果で PV 数が増加したためと考えられます。

広告は掲載ページに関連したもの、ユーザーの興味・関心に合ったものが選択されており、デザインも他の関連記事となじんでいてユーザビリティを損なわないユニットとなっています。

関連コンテンツ ユニットの精度を確認するために関連記事を次々と見ていく実験を行ってみたのですが、おもしろくて次、次、と止まらなくなってしまいました。バスや電車に乗っている間など、空き時間があれば延々と見ていられるかもしれません。

これまで使っていたプログラムでは、関連記事のネットワークは小さいものが独立分散していた印象ですが、この関連コンテンツ ユニットはその小さいネットワーク同士を高精度につなぐリンクが生まれた印象です。恋愛ジャンルのようにスパッと解決策が見つからない回遊型テーマのサイトの場合、このユニットは特に効果を発揮しそうです。

今後もモテージョではユーザーが求めるページを作り続け、この関連コンテンツ ユニットによる回遊促進効果を活用することで、より価値の高いサイトの構築を目指していきます。

Posted by Natsuko Takagawa - Publisher Monetization Specialist

AdSense をご利用のサイト運営者様にとって、大きなイベントの開催時期は大きな意味を持ちます。この時期は、ウェブ上のトラフィックが急激に増えるため、ビジネス拡大を図るにはうってつけのタイミングなのです。ここでユーザーの心をつかむコンテンツを提供できるよう、前もって準備しておきましょう。最適なタイミングでユーザーをサイトに呼び込むためのヒントをガイドにまとめましたので、ぜひご利用ください。


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Posted by Jay Castro - AdSense Content Marketing Specialist